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日本の「卍」はハーケンクロイツとは違う?ナチスドイツを簡単に説明・ユダヤ人を救った日本人とは

ライフ

は、少し難しい問題をテーマにします。

皆さんは普段「卍(まんじ)」の文字をよく使いますか?

最近は特に若者の間で流行っていて、「まじ卍」という流行語も生まれているように、言葉の語尾に使われたりSNS等で見かけます。

また「卍」は寺院の地図記号として用いられており、お寺などで印としてよく見かけることがあると思います。

ところで、「卍」をあまり使ってはいけないと言われることがあります。

何故かと言うと、ナチス・ドイツの国旗のマークに酷使していて、日常的に使うのは好ましくないとのこと。

日本人が使っている「卍」は、ドイツの悲しい歴史と同じ意味合いがあるのでしょうか?

本当に、「卍」を使ってはいけないのでしょうか?

今回は歴史認識とともに、「卍」の文字について詳しく調べてみました。

 

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ナチス・ドイツについて

できるだけ、簡単に説明したいと思います。

ナチス・ドイツとは、1933~1945年までの現在のドイツの国の名称で、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)のアドルフ・ヒトラーが政権を取っていた時代のことです。

ヒトラーによる独裁政治

ヒトラーが首相に任命されてわずか1年ほどで、ナチ党が掲げる「指導者原理」に基づく党と、指導者による独裁指導体制を築いたのです。

つまりこれは例えばの話しですが、今の日本は自民党が政権を取っており安倍総理大臣が日本のトップとして存在していますね。

自民党は「自分たちが決めたことが絶対」であり、国民に有無を言わさず無条件に服従させ忠誠を求めるという考え方の政党で、そのトップである総理大臣が政治権力を独占して握り、まさに独裁者となるという事です。

 

ユダヤ人とは

ユダヤ人とは、ユダヤ教という宗教団体の信者であり、基本的にユダヤ教の信者を親に持つ者(血統)によって構成されています。

イスラム教の信者を「ムスリム」キリスト教の信者を「クリスチャン」と呼ぶのと同じで、ユダヤ人という人種だったり血統的民族というものではありません。

ユダヤ人迫害はナチス・ドイツから始まったものではありませんでした。

そもそもキリスト教はユダヤ教に起源を持ちます

途中で分裂をしたのですが、イエス・キリストを救世主として認めなかったユダヤ人を蔑み憎むようになっていったのです。

またイエス・キリストが磔(はりつけ)にされたのもユダヤ人のせいだとしているのです。

その後キリスト教がどんどん広がっていき、ユダヤ人はますます肩身が狭くなっていくのです。

仕事を選ぶこともできずにいた中、頭が良く、能力の高い者が多かったユダヤ人はキリスト教が嫌がる金融の仕事に従事するようになり、さらにキリスト教から蔑まれていくようになったのです。

 

ユダヤ人の大量虐殺について

そしてヒトラーが独裁政権を取り、ユダヤ人を排除する政策を次々と打っていったのです。

その狙いは「明確な敵を作ることによって、ドイツ国民をひとつにすること。」でした。

ユダヤ人迫害が行われる中、第二次世界大戦が始まりドイツは隣国のポーランドを侵攻したのです。

ところがポーランドには200万人以上ものユダヤ人が暮らしており、彼らをすべて追放するのは難しいと判断したナチスはそこで方向性を変えて、ユダヤ人を「絶滅収容所」に入れて処理をするということを行ったのです。

「絶滅収容所」に入れられたユダヤ人は、主にガスによる大量虐殺(ホロコースト)が行われていきました。

他にも銃殺刑、絞首刑など第二次世界大戦中に約600万人のユダヤ人が虐殺されたのです。

 

卍とハーケンクロイツの違い

日本の卍(左まんじ)

まずは、今回のテーマである日本で使われる「卍」の意味を調べてみました。

卍(まんじ)は、ヒンズー教や仏教で用いられる吉祥の印であるとともに、日本では仏教を象徴する記号としてよく知られ、漢字であり家紋でもある。同様の記号は世界各地にあり、西洋では太陽十字からも発生した。

出典: フリー百科事典Wikipedia

日本では仏教や寺院を示す地図記号として、あるいは標識として一般的に用いられています。

また、ヒンズー教の神である「ヴィシュヌ」の胸毛をかたどったものが「卍」という形になったとされ「幸せなこと」「めでたいこと」という意味合いが強い印なのです。

 

ナチスの 卐(右まんじ)

そして、ナチス・ドイツの国旗がこちらです。

このマークを「ハーケンクロイツ(Hakenkreu)」と呼ばれています。

古代よりアジアや西洋で用いられてきた図形「鉤(かぎ)十字」のドイツ語名。特にナチス・ドイツにより用いられた鉤十字のこと。鉤十字は日本では卍(まんじ)と呼ばれており、鉤型の先端が左を向いている「左まんじ」だが、ヒトラーによりドイツで結党された国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)で、逆向きの「右まんじ」が党章として採用された。1935~45年にはドイツ国旗にも用いられており、ナチス・ドイツの紋章として世界的に知られている。

出典:コトバンク

ドイツの考古学者がトロイの遺跡で 卐の文字を発見したそうです。

そこで 卐の文字というのは古代のインド・ヨーロッパ語族に共通する宗教的なシンボルであると判断したのがきっかけでナチス・ドイツが国旗として、そのシンボルを採用したと見られています。

 

起源を辿ると同じ

もっとも古い「卍」は、新石器時代(紀元前8500年)のインドで見られます。

さまざまな時間と経緯を経て一方ではドイツや各国へ渡り、一方では中国を経て日本へ渡るということになったようです。

結局のところ、日本で使われる「卍」もナチス・ドイツのシンボルと言われるハーケンクロイツ「卐」も、その形に左右の違いはあるにせよ、起源を辿ればほぼ同じというのがわかります。

実はインドの彫刻の古いものには卐が多く、本当は「卐(右まんじ)」の方が正しかったのかもしれません。

日本や中国では「卍(左まんじ)」ですが、右左と区別することは特にありません

でも仮にインドから中国、そして日本へ「卐(右まんじ)」として渡っていたとしたら、いったいどうなっていたのだろう・・と考えされられます。

そしてあまりにも、ヒトラー独裁政治によるナチス・ドイツのイメージが強くなり現代の私たちに深く影響しているものと思われます。

 

ユダヤ人への「命のビザ」

ヒトラーの独裁政治による大量虐殺から逃れるため、国外に逃亡を図るユダヤ人も大勢いました。

そしてリトアニアという国に向かい、彼らが向かった先が日本領事館だったのです。

まず日本人は、ユダヤ人に対して全く偏見を持たずに接しました。

むしろ日露戦争のときにユダヤ人のある資産家が戦時国債を購入してくれたことを、とても感謝していたくらいでした。

そもそも日本人は当時アメリカから差別を受ける側でもあったため、ユダヤ人に対しては親近感のある存在でもあったのです。

命からがら逃れてきたユダヤ人たちは、日本領事館にビザの発給を求めてきました。

ビザを発給するためには、いろいろな規則があります。

難民であるユダヤ人たちは当然ビザ発給の資格がない者がほとんどでした。

また第二次世界大戦中のこの時代、日本とドイツは同盟国でした。

この時期の日本の立場上、ユダヤ人の味方をして、あからさまにドイツの政策に反対するような事を行うのは国として判断が難しいものがあったのです。

にもかかわらず、困難な状況で苦悩しつつも大きな決断をし、資格を持たないユダヤ人たちのビザ発給をどんどん行っていったのが、当時のリトアニア領事代理の杉原千畝(すぎはらちうね)という人物でした。

ユダヤ人を救おうとした杉原さんの勇気と優れた人間力は、現在に至るまで高い評価を受けています。杉原さんが発給したまさに「命のビザ」によって救われたユダヤ人は少なくとも6000人はいたと言われています。

こんな厳しい時代に遠いヨーロッパで、たくさんの命を救っていた日本人がいたなんて、なんだか感慨深いものがありますね。

 

歴史認識について

では、日本で「卍(まんじ)」は使ってはいけないのでしょうか?

日本には誇り高い伝統と長い歴史があり、私たちの遠いご先祖様たちは 卍を象徴する仏教の教えを信仰してきました。

そして「卍」はナチス・ドイツが国旗として採用する以前に、中国や日本で使われていました。

「だから日本人は全く気にせずに使うべき」という意見が、世界的に多いようではあります。

ただそこには歴史認識をしっかり持った上で、というのは当然重要になってくると思います。

正直「ナチスドイツ・ユダヤ人迫害」について調べると、思わず目を背けてしまいがちですし、なかなか正面から向き合えるような内容ではありません。

そこは、日本の「卍」とハーケンクロイツとは全く別物なんだという認識をしっかり持つためにも、絶対に目を背けてはいけないと思います。

 

さいごに

1945年4月30日、ヒトラーはナチス・ドイツが戦争に負けることがわかり、妻と共に自死しました。ならばあの大量虐殺はいったい何だったのだろう・・。

本当に悲しい歴史ですね。二度と繰り返してはいけないと思います。

誰もが、ナチス・ドイツ時代の悲しい悲劇を擁護する気持ちはありません。

しかしながらどうしても象徴とするマーク・文字が酷似していると言われかねないのも現実です。

そしてやはり「卍」と「卐」は別物なのです。

歴史認識をしっかり持った上で「卍」と「卐」は違うんだよと、しっかり言える日本人でありたいと思います。

 

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