新時代「令和(れいわ)」の幕開けから、早3年が経とうとしていますね。
思えば令和元年の「即位の日(5月1日)」を境に、「皇室」についても大きくクローズアップされ、人々の関心を多く引きつけましたね。
今度は次期天皇についての話題と共に、メディアやネットでも「女性天皇」についての議論などが多く見られます。
「愛子天皇」が誕生するかも??という話題が浮上していますね。
女性天皇として、「愛子天皇」が誕生することは可能なのでしょうか?
今回は女性天皇と女系天皇の違いについてなど、簡単にわかりやすく紹介してみたいと思います。
愛子天皇は誕生する?
今国民のみなさんは「愛子天皇」の誕生に大きな期待を寄せているようです。
5月半ばの共同通信社の世論調査により、なんと愛子天皇の誕生を支持する人が79%もいるという驚愕の事実が発表されています。
しかしここには大きな落とし穴があるのです。
過去に女性天皇がいた
約2,000年という日本の皇室の長い歴史の中で、過去に女性天皇は8人いました。
女性天皇が即位した理由としては、当時の政治情勢が大きく絡んでおり、皇位継承者が多すぎて誰を天皇にするか決定できなかったり、逆に皇太子があまりにも幼少すぎるなどの理由だったり、複雑な事情がありました。
日本の皇室は、古来から「男系によって継承されてきた」ものであり、この長い歴史の中で現在まで貫徹されてきたものです。
ここで言う「男系」とは、父方に天皇の血を引いている皇族のことです。
過去に存在した女性天皇は、すべて父方に天皇の血を引く「男系女子」だったのです。
つまり現在の愛子さま、眞子さま、佳子さまが「男系女子」にあたります。
女性天皇と女系天皇は違う
一時的に女性天皇が存在したとしても、その後に続く天皇が「男系」であれば問題はないのです。
したがって現在国民の約80%が支持する「愛子天皇」の誕生は問題ありません。
問題なのはその後、愛子さまが将来お婿さんを迎え入れ、その間に生まれる子供が男の子でも女の子でも「女系」になってしまうため、約2000年続く「男系継承」が途絶えてしまうのです。
皇位継承権について
今の皇位継承権が、決してあやふやなわけではありません。
2022年1月1日の時点での皇位継承順位は、
秋篠宮文仁親王(あきしののみやふみひと)56歳
※上皇の第2皇男子
悠仁親王(ひさひと)15歳
※秋篠宮文仁第1男子
常陸宮正仁親王(ひたちのみやまさひと)86歳
※昭和天皇の第2皇男子・上皇の弟
天皇の存在そのものが理屈で説明できるものではないように、この「男系男子による継承」という伝統が成り立っている以上、現時点でこのような皇位継承順位となっています。
どのような経緯になろうと、いずれ悠仁さまが天皇になられるので問題はありません。
問題があるとすれば、悠仁さまに将来男の子が生まれなければ継承問題がまた出てくるということです。
しかし、未来のことはまだわかりません。
ここで余談になりますが、
男系男子の皇族が40年間誕生していないことから、皇位継承の危機とされ2006年に当時の小泉政権によって女性天皇・女系天皇の容認について皇室典範改正案の準備を始めていた直後、秋篠宮妃紀子さまがご懐妊されたことを受け白紙状態になっています。
実は、当時の小泉純一郎首相は、「女性・女系天皇」の意味を全く理解していないまま、法案を進めていたという驚きの逸話があるようです。
ちょっとびっくりですね・・。
紀子さまが悠仁さまを出産され、「男系男子」の継承がとりあえずは安定となりました。
紀子さまのご懐妊のタイミングは、かなり絶妙なものでしたね。
政府の考え
「皇位継承問題」について世間の関心がこれだけ強くなっている中、「女性天皇」について、そろそろハッキリとさせないといけない空気になっています。
実は天皇の皇位継承について安倍元総理は、今まで通り「男系男子」が継いで行くことを強く望んでいます。
2012年当時の民主党野田政権のときに、皇族減少(公務の担い手がなくなってしまう)の対策として「女性皇族が結婚したあと一般人になるのではなく、新たに女性宮家を作り、皇室に残る」よう進めていたのですが政権交代のため、この話しは中途半端になくなってしまいました。
そのとき猛反対していたのが、安倍元総理です。
あくまでも、「男系男子」の継承にこだわる姿勢だというのがよくわかります。
秋篠宮家について
皇位継承権がハッキリしている以上、国民世論の気持ちの整理がどこまで収まるか、それだけだと思います。
それには秋篠宮家に対する信頼回復しかないのです。
ご存知のように秋篠宮家といえば、2021年10月にご結婚された「眞子さんと小室さんの件」が一番のネックとなっていると思います。
あれだけ世間を騒がせていた、いわゆる「小室問題」を抱えていた秋篠宮家ですから、こうなると信用回復しか道はないというのが現実です。
でなければ、ますます国民世論は「愛子天皇」の誕生を期待してしまうと思います。
眞子さんと小室さんは結婚後海外移住となるので、いわゆる「小室問題」はこれから時間と共に鎮火していく方向になりそうですよね。
今後もしも、国民世論が「愛子天皇」の誕生を強く望んだ場合、最後に決断を下すのは総理大臣の意向がすべてとなります。
「男系天皇」に強く拘っていた安倍晋三氏は、現在は総理を退いています。
現岸田総理は、どのような意向なのでしょうね。
さいごに
日本の天皇制約2,000年の歴史の中で、一度も「男系男子」が途絶えることがなく今も続いていることがすごいことですよね。
世界を見ると日本以外にも天皇制のある国はいくつかありますが、この長い歴史を誇るのは唯一日本だけなのです。
しかも男系によって継承されてきた世界最古の血統であるというのも日本の誇りであり、これを断絶させるのは容易ではないことがわかります。
何事も、時代の流れと変化に合わせた考え方や行動などをしていく必要があると思いますが、この世界最古の「天皇」という日本伝統についてはちょっとレベルが違いすぎるというか、簡単に「女系天皇でもいいんじゃない?」という言葉で済ませられるものではないでしょう。
2000年続く伝統の歴史が、変わる日が来るのでしょうか‥。
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