去る2018年11月24日未明、2025年に開催される国際博覧会の開催国を決める総会がパリで行われ、加盟各国による投票により日本(大阪)が選ばれました。
日本で開催される大規模な万博としては2005年の愛知以来となり、今回の大阪は1970年以来55年ぶりの開催となります。
万博は世界規模の大イベントとなりますが、オリンピックなどと違い知名度は低く、特に若い世代の方には少しわかり辛いものがあるかもしれませんね。
そこで今回は「そもそも万博って何?」というテーマで、簡単にわかりやすく紹介してみたいと思います。
そもそも万博って何?
「万博」とは「万国国際博覧会」の略で、一番簡単にわかりやすく説明すると、
少し細かく説明すると、万博には開催する会場や規模などによって「登録博覧会」と「認定博覧会」という区分に分かれており、「登録博」=大規模な万博 「認定博」=小規模な万博 となっています。
因みに日本で開催された、過去の万博の区分(規模)について紹介します。
大規模な博覧会
総合的なテーマを掲げて5年ごとに開催される大規模な博覧会(登録博)は、開催期間が6週間以上6ヶ月以内で、国際博覧会条約の規定に基づいて行われます。
日本で初の参加となった1970年の大阪万博と、2005年の愛知万博がこれに当たります。
小規模の博覧会
明確なテーマを掲げて行う小規模な博覧会(認定博)は、開催期間が3週間以上3ヶ月以内で、会場面積25ヘクタール以下などの条件があります。
2025年大阪万博のテーマ
2014年から当時の大阪府知事である松井一郎氏が、万博の大阪招致構想を検討すると表明しており、2018年11月に見事誘致が決定しました。
2025年(令和7年)に、大阪府大阪市此花区夢洲(ゆめしま)で開催予定となります。
開催期間は、2025年年5月3日~11月3日の185日間の予定です。
1970年に開催の「大阪万博」から55年ぶりとなり、略称を「大阪万博」と区別させるため「大阪・関西万博」となりました。
英称は「Expo 2025 Osaka, Kansai, Japan」
そしてテーマを、「いのち輝く未来社会のデザイン」と掲げています。
サブテーマとして、「多様で心身ともに健康な生き方」「持続可能な社会・経済システム」としています。
大阪府は当初、「人類の健康・長寿への挑戦」というテーマを考案していたそうですが、より世界からの注目を集めるため、大規模な博覧会ということもあり、広い内容を包含できるテーマに決定したようです。
つまり、健康や医療が最大のテーマとなるようですね。
1970年の大阪万博について
1970年の日本は、高度経済成長期の後期にあたります。
戦後の日本を見事に立て直し、アメリカに次ぐ経済大国となった日本の象徴的な意義を持つイベントとして開催されたのです。
最大のテーマは「人類の進歩と調和」でした。
当時の「夢」や「未来の技術」として展示されたもので、現在は当たり前のように存在している主なものが「ワイヤレス電話」「動く歩道」「テレビ電話」「リニアモーターカー」「電気自動車」「モノレール」「電波時計」「缶コーヒー」です。
「缶コーヒー」はすでにこの当時作られていましたが、現在ほどよく見かけることはなく、大阪万博の会場で手にした人たちから徐々に、流行が広がっていったと言われています。
人々はこれらの技術や商品に、日本の未来へ更なる大きな夢を抱いていたのです。
そして1970年の大阪万博で紹介されたこれらの技術や商品は「現在も存在している」ではなく、「現在はその先を行っている」というのが正しいでしょう!
賛否両論ある万博について
前回の大阪万博は、とにかく国をあげての大イベントでした。
戦後の高度経済成長を成し遂げた、日本の誇りだったのです。
大阪万博をきっかけにさらに成長をし、さらなる「夢」と「希望」を抱き、現在に繋がっていると言えるのです。
それらを経験された方からすると、「あの夢を再び!」という思いが蘇るようです。
しかしながらこのご時勢、会場建設費だけでも1250億円とされ、開催地周辺のインフラ整備など不安な声も上がるのは当然かもしれません。
因みに経済効果は約2兆円だと言われています。
大阪万博なんで冗談じゃない。
金が無いんでしょ? 消費税を増税するんでしょ?
なぜドンチャン騒ぎなんかに国民の血税を使うの?
これ以上、国民の生活を苦しめるのはやめてくれ。https://t.co/gKu2j97D0b— CYARACON (@CYARACON) 2018年11月23日
大阪万博ちっとも嬉しくない(´ω`)
カジノ建設のついでにやるんですよね、わかります…。
台風にも地震にも激弱い夢州(ゆめしま)で5月から半年間開催だよ。不安しかないよ…。
歓喜してる方、なんの団体職員さんなんじゃろかー。— ふゆ き (@huyuki_t) 2018年11月24日
まとめ
大阪・関西万博の開催は2025年(令和7年)なので、まだまだ先の話にはなりますが、時代の変化と共に、最先端技術がここまで発達した現在、高度経済成長の時代と同じ温度で盛り上がることは難しいかもしれません。
しかし、未来に向けて「夢を見る」「希望を抱く」というのはとても良いことなので、しかも今回はテーマが医療や健康です。
大阪・関西万博をきっかけに、まだまだ完治が難しいと言われる難病に対する新薬の開発など、希望を抱けるような万博になればいいなと思います。
一方で懸念される、跡地問題やいわゆるお金の問題も重要なポイントです。
新しい情報がわかり次第、こちらの記事も更新していきたいと思います。
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