今の時代、正社員雇用がとても難しいと言われていますね。
派遣社員として働く人も、ひと昔前と比べたらかなり増えていると思います。
派遣のお仕事として、昔から特に重宝されているコールセンターのお仕事があります。
比較的時給が高めであるコールセンターのお仕事って、いったいどんなものなのでしょうか?
これからコールセンターの仕事をしようか迷われている方に、少しでも参考になればと思います。
※筆者なないろ自身の、コールセンター業務約10年の経験を元に記事を書かせていただいております。
コールセンターってどんな仕事?
コールセンターとは、いったい何でしょう。それは、
コールセンターのお仕事にはインバウンドとアウトバウンドの2種類があります。
インバウンドは電話に出るお仕事であり、アウトバウンドは逆に電話を架けるものなので、成果獲得のための営業の仕事になります。
アウトバウンドは、営業の他にも、アンケート調査や選挙の時期などに多い世論調査などがあります。
今回は主にインバウンド(受ける)のコールセンターについての説明をします。
【問い合わせの窓口】
わからないことを問い合わせたい、商品などの使い方を知りたい、自分の契約がどうなっているのか知りたい、または各種変更手続きなどを受け付ける窓口です。カスタマセンターや、オペレーションセンターなどと呼ばれることがあります。
【商品の購入窓口】
テレビ通販やネット通販の、商品を購入するための専門窓口です。
【クレーム対応窓口】
お客さまのクレームを専門に扱う窓口です。
大きな会社であればあるほど入電件数が多く、一日中休む暇なく電話を取ってお客様対応をすることが多いです。
もちろん、電話が鳴らなければ対応しなくてもいい時間ですが、いつ入ってくるかわからない緊張感があるのもコールセンターの特徴です。
お仕事の一日の流れ
まずは朝礼から始まる会社がとても多いです。
朝9:00から業務開始の場合、大抵は8:55より2~3分の間、上司またはSV(スーパーバイザー)よりその日の連絡事項などが伝達されたりします。
仕事への意識を高めるために、会社の理念や注意事項などを全員で唱和する会社もあります。
さて、一日の始まりです!
業務体制についてはその会社によってさまざまです。基本的な仕事の流れとして、
●途中でどう対処すればいいかわからない時は一旦保留にし、その場で手を挙げる。
●SVが来てくれるので指示を仰ぐ。
●対応が終了したら、処理内容を入力して終了。
この流れはあくまでも多い一例としてあげましたが、途中でわからない時には自分からSVの席まで行って指示を仰ぐ場合もあります。
一日中、この作業の繰り返しとなります。
忙しいときなどは時間はあっという間に過ぎます。
さぁ、ランチタイムです!
コールセンター業務のランチタイムは、交代制となります。その会社によって規則は変わりますが、2交代もしくは3交代でひとり1時間ずつ取ります。
一般的なランチタイムが12時から13時までという概念はコールセンターにはありません。
お昼休みが終わると、午後のお仕事がスタートです。
ひたすら頑張って電話を取っていきます。
作業自体は同じことの繰り返しですが、電話の相手も問い合わせてくる内容も、十人十色でいろいろなケースがあるので、目くるめく中で時間が過ぎて行きます。
午後の休憩として、10~15分など割り当てられる会社が多いと思います。
こちらも交代制にて取ることになります。業務終了時間までのわずかなホッと一息できる時間はとても貴重です。
そして業務終了時間になり、電話対応とその後処理(あとしょり)がすべて終わったら、一日のお仕事が終了になります。
今日も、一日お疲れ様でした!
経験がなくてもできるの?
コールセンターの募集要項のほとんどには、「未経験歓迎」「未経験OK!」というのが多いと思います。
実際はどうなのでしょうか?
当然ながら「電話オペレーター」自体には何か資格がいるものではありませんので、経験がなくても、また年齢や男女問わず誰にもできる仕事です。
昔は圧倒的に女性が多く「女性の職場」というイメージがありましたが、今は男性もかなり多くなったと思います。
経験がなくても入りやすいのは、ほとんどのコールセンターの研修体制がしっかりしているからです。研修体制がしっかりしていないと、少し厳しいものはあるかもしれません。
実際に研修が始まると、周りはみんな経験のある人ばかりで尻込みしてしまいそうと思いがちですが、オペレーション経験があるというだけで、その仕事内容の知識について一から勉強するのは皆同じです。
未経験である分、周りよりも少し努力は必要かもしれませんが、後々になって意外と未経験で入った方の方が能力をグングン発揮する場合もあるので、がんばり次第でいくらでも、何とでもなります!
研修が大変っていうけど本当?
実務にて、お客様が得たい情報をしっかり提供できるには、専門的な知識が必要となります。
そのため仕事を始めていきなり電話に出るという会社は殆どなく、まずは座学研修から入るのが一般的です。
これは覚える内容のボリュームにもよりますが、通常は数日から一週間程度、保険会社など本当に専門的な知識を一から勉強するとなると、1ヶ月間は座学のみという会社もあります。
座学研修が終わると、実際にどのような電話対応をしているかを学ぶため、実務を行っている方の横に座らせてもらい、ヘッドセットでヒアリングを行うことがあります。
お客様はどんな電話を架けてくるのか、それに対してオペレーターはどういう対応しているのかをリアルに感じることができます。
そのあとはOJT研修に入ります。
OJTとは【On the Job Training(オンザジョブトレーニング)】の略語であり、コールセンターでの研修用語として頻繁に使われる言葉です。
その意味は「実際に仕事をしながら、教育訓練を受ける研修」のことです。
コールセンターのOJTでは、デスクに座りヘッドセットを身につけ、隣にトレーナーが付いている状態で実際に電話に出て対応をし、最後電話を切るまでの一連の流れを指導を受けながら練習をすることです。
トレーナーから「もう一人になっても大丈夫」と判断され、無事にOJTも終了すればすべての研修が終了となり見事に一人立ちすることができます。
残業は多いの?
多いか少ないかで言えば、「少ない方」だと思います。
例えば、勤務終了時間が18時とします。基本は18時の時点でやるべき作業がなければ終了なので、他の仕事と同様ですね。
残業になるケースとして上げられるのは、
普段であれば数分で終わる対応が、30分以上かかってしまうケースも稀にあります。それが勤務終了時間を押してしまうことがあります。
しかしこれは頻繁にあるわけではありませんので、普通は過ぎても5分~10分程度、いつもは基本的に定時に上がれるという感覚です。
まとめ
コールセンターのお仕事は、資格もいらないですし経験がなくても(あれば尚可)誰でも始めることができます。
「覚えることが多そうで不安。」「丁寧な話し方ができるかわからない。」と心配な気持ちもあると思いますが、これらは少しずつ慣れていくものなので心配はいりません。
未経験の方は特に、慣れるまでが少し長くて大変なのが正直なところです。
経験者であっても、新しいコールセンターに入れば慣れるまでやはり大変ですからね。
顔の見えないお客様を相手にする仕事なので、独特の大変さが伴う仕事です。
しかし慣れてしまえばマイペースに淡々とこなしていくことができ、とてもやりがいのある仕事でもあるのは間違いありません。
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